「カインの末裔」「星座」の奥秀太郎監督が、薬物乱用や障害者と性の問題といった重厚なテーマを、コミカルなタッチを交えて描き出した。閉塞的な過疎地に、代々続く刀鍛冶の家元・森国義とその家族が暮らしている。母親の佳子は、受験をひかえた息子の亀吉を勉強に専念させるため、重度の障害を持つ娘みさとを母屋から離れに移す。しかし、人目につかなくなったのを良いことに、亀吉は夜な夜なストレスのはけ口をみさとに求め、姉弟間での性的虐待が日常化していく。国義の下で職人見習いとして励んでいた助六は、その現場を目撃してしまい……。昔気質で頑固な主人公の刀工を、古田新太が怪演。