女優の綾瀬はるかが、森本梢子氏の人気少女漫画を土方政人監督のメガホンで映画化する「高台家の人々」に主演し、趣味・特技が“妄想”という地味で冴えないOLの平野木絵に扮していることがわかった。また、斎藤工、水原希子、間宮祥太朗、大地真央、市村正親という個性あふれる俳優陣が出演していることも発表された。
プロデューサーの西原恵氏は、「海街diary」「ギャラクシー街道」で綾瀬と仕事をともにし、「しっとりとした役柄からコメディにいたるまで素晴らしい演技を目の当たりにし、綾瀬さんの魅力を最大限に生かした作品でご一緒したいと思うようになりました」と明かす。そして、フジテレビの先輩プロデューサーから原作を紹介されたそうで「『綾瀬さんにピッタリ!』と感じました。妄想癖のある木絵ちゃんは、等身大の綾瀬さんに近いんじゃないかと思っています」と太鼓判を押す。
綾瀬は、口下手で内気ながら、頭の中ではめくるめく妄想を繰り広げる木絵について「よく妄想するところは木絵ちゃんと似てます。友だちに妄想話をすると気持ち悪がられます!」と共感している様子。だからこそ、「ヘンテコな妄想と特殊な能力を持った男女が織り成すコミカルなラブストーリーをお届けできたらと思ってます」と意欲をみなぎらせる。恋人役の斎藤とは、NHK大河ドラマ「八重の桜」で共演しているが、芝居で対峙するのは初めて。意思の疎通もバッチリの様子で、「大河ドラマで共演して以来で、今度はガラッと変わってラブコメです。斎藤さんは穏やかな方で、撮影の合間の待ち時間には私のおしゃべりにつきあって頂いたりして、楽しく撮影しています」と話している。
一方の斎藤は、名門・高台家の長男で、イギリス人の祖母の血を引くエリートサラリーマン、高台光正を演じる。人の心を読めるテレパシー能力を持つため人間関係に辟易していたが、木絵の楽しくバカバカしくも思える妄想に癒され、純粋な人柄にひかれていくという役どころだ。木絵の妄想に合わせ、劇中では探偵、騎兵隊など9種類の衣装を着て登場するそうで、「光正さんは全てが私とは程遠いスマートなキャラクターですが、光正の持つ闇の部分など、内側からつながっていこうと思います。また、本作の肝であるテレパスは、SNS主体の現代にどこか当てはまると思いました。皆が本音を取り繕い、感情を整え真実が見つけづらい時代だからこそ、この作品に必然性を感じます」とコメントを寄せた。
原作者の森本氏は、キャストの名前を聞いたときのことを「きゃーーーーー!! と叫んでしまいましたよ。綾瀬はるかさんと斎藤工さん!! 素敵!! 大、大好きなおふたりです」と述懐。さらに、「『でも、見た目平凡で目立たない木絵がそんなに綺麗で良いのか!? でも、でも、綾瀬さんのにじみ出る人柄の良さや、ちょっと、ぽーっとした(あ、ごめんなさい)感じはぴったりなのか!!』などと、ひとりで興奮しています」と話し、完成を心待ちにしている。
同作は、妄想癖のある主人公のOL・木絵と、人の心が読める名家のイケメンエリート・高台光正が繰り広げる“テレパス”ラブコメディ。原作は「月刊YOU」(集英社刊)で連載中だが、映画では2人の恋愛がどのような結末にいたるかも描かれるという。なお、水原は光正の妹・高台茂子、間宮は弟・高台和正、大地と市村は両親に扮している。
「高台家の人々」は、2016年6月に全国で公開。