衛藤病院の一人娘・杳子(菊池桃子)は、父(高橋悦史)と義母(茅島成美)の愛情を一身に受けて、高校3年生まで育った。ところがある日、ふとしたキッカケで、14年前に死んだと聞かされていた実母が、北海道に住んでいると確信するようになる。杳子は両親と争った末、「自分の人生は自分で決めさせて下さい」と母捜しの旅に出ることを決意する。
旅の初日、旭川に着いた杳子は駅でさっそく女詐欺師(岡本麗)に金を騙し取られてしまう。そんな杳子の前に、余生を旅で送る老人夫婦(三木のり平・七尾伶子)、会社の金を持ち逃げしたサラリーマン(長塚京三)、婚約者に裏切られたソープ嬢(小林聡美)など、心に傷を負った人たちが次々と現れる。杳子は彼らから人生とはどんなものかを少しずつ学んでいくのであった…。